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2003/11/26
高速道路を考える 2
 前藤井総裁話で終わってしまった1話からの続編を書かないうちに、日本道路公団の新しい総裁が決まってしまった。
   (決まって悪いって訳ではないけど・・・)
参議院議員の職をなげうって就任したのは、元々財界出身の近藤剛(たけし)氏である。
 私は全く知りませんが、ぜひとも頑張っていただこうじゃあ〜りませんか。

しかし、この総裁人事は『あの前総裁のゴタゴタ後の貧乏クジを引きたくない!』という思いから、第1候補、第2候補と次々に断られた末の人選だった。
 なぁ〜んだ。私にちょっと声掛けてくれたら、やってやったのに〜。    
     (それより、私って財界人?)


 この秋、我がまちに日本最北のインターチェンジが開通した。道央道『士別・剣淵インター』である。
私は、この開通で、わが国の高速道路政策の矛盾の一部が垣間見られるような気がする。
 (単純に喜ばないこの性格ってやっぱり変?)
とにかくスゴイがいっぱい!(数えてみて〜)

これで、道北の拠点都市”旭川市”までの道路が従来の国道・道道(どうどう=北海道の道)と合わせて実に3路線となった。
 と言ってもこの高速、旭川まで暫定片側1車線の70km/h制限である。 (これで高速道路かよ〜)
このあたりの通行量・人口を考えると、はっきり言って”暫定”とはウソばっかりで、”永遠”片道1車線が正しいと私は思うのである。
 でも、用地はしっかり片道2車線分買収済である。スゴイでしょう。
(あ〜あ、その辺りに土地もってりゃ今ごろは・・・)

今まで、旭川市へ約60kmの所要時間が約60分だった。ちなみに北海道の郊外の幹線道路は、このように1kmあたり1分、つまり平均60km/hで到着時間をおおよそ予測できる。
途中40km/h制限があろうが、市街地通過の信号待ちがあろうが、60分後に60km先に着いている。   (あら不思議。どうしてでしょう??)
つまり、この辺の一般道は、『巨大な駐車場』とも揶揄される首都高速よりよっぽど速いのです。
 それでも高速道路作ってくれるんだから、前藤井総裁はスゴイ!バンザイ!

 さて、その高速道路のお陰で、旭川までの所要時間約60分が何とスゴイことに40分ほどに短縮された。
(本当は制限速度で走れば10分程の短縮にしかならないハズだが、何故か20分程は縮まる)

しかし、この高速道路、雪の降る冬期間は最高速度は50km/hに制限されるのが殆どである。
並行する国道が60km/h制限で、高速道路が50km/h制限である。通行料払って50km/h制限!スゴイなぁ〜、道路公団って。
まぁ北海道内の高速道路は、世界的にも例を見ない豪雪地帯を走る高速道路ではあるが・・・







           UP

ところで余談であるが、高速道路の最高速度が50km/h制限になった場合、高速道路の最低速度は50km/hだから、49km/hで走っても、51km/hで走っても違反なのであろうか? 
   (私は夜も寝られないのである!?)

旭川から北に向かって比布町、和寒町、剣淵町、そして士別市と全部足しても、人口はものスゴイ事にたったの約3万6千人。
更に士別市以北にある近くの市と言えば30km程先の名寄市(人口2万6千人)だけである。
確かに、便利と言えば便利なんだろうが、本当に何が何でもこの高速道路は必要だったのかと疑問に思う。

 20分の短縮のために使われた途轍もなくスゴイ建設費は孫・ひ孫の代までかけて償還しなければならない。
国道・道道の維持費を含めて結局国民が負担していくのである。

これも高速道路のプール制(黒字路線の収入で赤字路線を新設・維持する制度)のお陰で出来た訳だが、旧国鉄が民営化と共に、廃線に追い込まれた超赤字路線を、全く同じ様に道路公団がスゴイ勢いでせっせと作ってしまったとしか思えない。
 お蔭様で、ほかのお国の高速道路は殆どタダなのに、世界一高い、ものスゴイ通行料金を取っているのに日本の高速道路は、40兆円というスゴ〜イ債務を抱えてしまった。

せめて、そのものスゴイ建設費を出来うる限り、地元の建設業者に発注等があればまだ少しは救いだが、高速道路建設の最前線の移動と共に、常に道路公団の息がかかったと思われる大手ゼネコンとその傘下企業がセットでくっついて来て、底引網のように仕事を根こそぎさらって行くのが現状だ。
 やっぱ大手ゼネコンってスゴイなぁ〜。銀行に不良債権を棒引きして貰ったりして、その銀行に公的資金(税金)を注入したりする日本って国もスゴイなぁ〜。

笑えない話だが、ついこの前、この高速道路で(近くの和寒町内)で体重300kgのヒグマをはねて、車が大破した。
幸い運転手は無事だったが、ものスゴク少ない通行量に横断するヒグマもつい気を抜いたに違いない。     (ア〜メン)

北海道外の方は、こんな話を聞くと、北海道はヒグマだらけと思う人がいるがそんなことは全然ないのでご心配なく。
生息数はたったの約2000頭なのである。
  (そんなにいるの〜! って思ってない?)

さてさて、このスゴク立派な高速道路は、既に作って頂いた訳ですから、もう十分活用するしかないのである。だから、みんな高速に乗って〜!
 私ですか?私は環境を考えて余程の遠方でなければ使いません。
 (ただ勿体ないだけだろうって?  図星です)


で、この高速道路ネタはもう少し残っているので、次回『高速道路を考える B』で書くとしよう。
       (まだ書くのか!って)


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