エコロジーふとん専門ネットショップ グッスリー
2002/09/19
エコロジーも考える? 『パソコン編』
 パソコンの止めどのない性能競争はいつ落ち着くのであろうか。
たぶん現在、世の中の工業製品でもっともバージョンアップが早い商品だ。
僅か3、4ヶ月ごとに新モデルが投入され、そのたびに少しずつ性能アップが行われる。

5年も経ったパソコンは新型から比べると実に15世代位前のパソコンと言う事になる。
もしこれが車だったら5年のローンが終わった頃には15世代位前という事はもはやクラッシク・カーになってしまう。何とも尋常では無い。

CPU(中央演算装置)と呼ばれるパソコンの頭脳にあたるチップはウィンドウズ95が発表された今から7年前から比べると、演算速度は10倍から20倍になっている。ちなみに私は7年前から比べると物覚えの悪さが2倍から3倍にはなっている。
        (ちょっと負けている)

 さてCPUは演算速度とほぼ比例して発熱が増える。発熱を少くする様々な技術が導入されているがそれを遥かに超えてスピードアップが進んでいるので結果的に発熱は増える一方だ。CPUは自らどんどん熱を出しながら熱に弱い。
       (どっかの子供のようだ) 

で、仕方なくCPUを冷やすための冷却ファン(小さな扇風機)をどんどん大型化してきている。
今でもパソコンの裏側の排熱口からはかなりの熱風が吹き出ている。

 そこで今後を予想してみた。

201X年、画期的なパソコンが発表された。
更なるスピードアップと発熱の増加、もはや冷却ファンでは足りなくなりパソコンの中に強制冷蔵装置が組み込まれた。早い話小さな冷蔵庫だ。その冷蔵能力を利用してパソコンに小さなポケットがついた。缶ビールが3本冷えるスグレものだ。
 ツトムはその最新パソコンを即座に購入した。
夜、ツトムがパソコンをしているとシャワー浴びてきたナナエが、パソコンの裏に回りおもむろにヘアーブローを始めた。そうこの最新型パソコンには排熱口の熱風を利用したブローセットが付いている。ブローを終えたナナエは「ビール取って」とツトムに言った。ツトムは何も喋らずパソコンのポケットからビールを取り出して渡した.....なぁ〜んて時代が来るかもしれない。・・・んな訳ないかぁ。


さてウィンドウズXPだとかペンティアム4だとか最新のパソコンで「エクセルならまかせて」なんて言っている君。もしかすると君は『スーパーダンプカーで大根を買いに行っているかもしれない!?』 
 私がパソコンを始めたのは12、3年前、当時のパソコンの表計算ソフトと言えばロータス社のロータス1.2.3が断トツのシェアだった。その頃のパソコン環境と言えばウィンドウズは当然無くハードディスクはまだまだ高価でフロッピー2連装が標準的な使用形態だった。



            UP
 当時のパソコンの処理スピードを時速10kmの自転車に例えると今のパソコンは時速1000km超のもはや音速機だ。作業台に当たるメモリーは最大積載量に例えると64kg(人間一人)だったのが今や25.6トン積のダンプカーになった。

フロッピー2枚だけだった外部メモリーを新聞紙2ページ分の大きさに例えると、最近のパソコンの標準的ハードディスクだけでも新聞紙4万ページ、36ページ組朝刊で1111日分(約3年分)に換算される。

 つまり現在のパソコンはその当時のパソコンを自転車に例えると”最高時速1000kmの25.6トン積のスーパーダンプカー”と言う事になる。しかも新聞3年分付だ。

 そこでである。ウィンドウズ時代からパソコンをはじめた諸君には、さぞかし当時のパソコンとロータス1.2.3なる表計算などまったく使い物にならなかった代物では?と思われるかもしれないが、所がどっこい今その辺で最新のエクセルなどで行っている君たちの作業の殆どは当時の環境でも十分行えたのである。我々は最新型のパソコンと最新のソフトが一番というメーカー側の戦略に踊らされちょっとした大根を買いに行く位の作業のためにスーパーダンプカーを買わされている気がする。

 無駄を排除した効率の良いプログラムでコンパクトに作られたソフトは特別の処理能力の高くないパソコンでも気持ちよく動く。今はまったく逆でとても使わない機能を満載して効率悪くバカでかく作られたソフトばかりで、デカすぎて開発メーカーも販売して苦情が来るまで自分のプログラムミスが分からない。
 その効率の悪いソフトを無理やり馬力を上げたパソコンで一見シャキシャキと動かしているのだから、消費電力も排熱も増えるというもんだ。
 その傾向はますますエスカレートしてきて、結果的にパソコンはどんどん陳腐化してゴミとなって行くのである。

 「あれも便利そう、これも便利そうと」1年に1回使うか使わないかの便利グッズを通販で買いまくっていたら家が物で埋まった。そこで家を増築するのでは余りにも知恵が無い。1ルームマンションでも便利に快適に暮らせるような発想こそが人間の本来の知恵ではないだろうか?今のコンピュータの世界にはそんな考えはさらさら無いのが残念である。


 なんとも今回はマジな締めで終わったが、うちにもあります。使わない便利グッズの数々。

 一例
  @温泉たまご製造器・・・どこへいったっけ?
  A超強力クリーナー・・・余りの騒音で1回で
                 お蔵入りです。
  B新型ワインオープナー・・・
    なぜかコルクがビンの中に押し込まれる
    だけで抜けません。どうしてでしょう?


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